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父について [雑感]

父が亡くなってから、ひと月近くなります。

自宅で最期を迎えたいというのが父の希望でした。

大腿骨骨折で入院、手術の後、退院してから老人保健施設で半年程お世話になり、自宅へ引き取りました。

それから一年七か月、ほぼ寝たきりの生活になりました。在宅医療で、月2回医師の往診を受け、最初の頃は、ヘルパーさんに入ってもらい、入浴介助とか、マッサージ師に週1回マッサージを受けたりしました。

後半は、たまにショートステイで数日、施設に泊まりに行ってもらったり、嫌がっていましたが、週2回のデイサービスへと行ってもらいました。

それでも夜間就寝中に、何回となく呼ばれ、私もしょっちゅう睡眠不足状態となりました。

父は亡くなる時の介護度は3でしたが、医師の見立てでは、介護度5であろうとのことです。

父の希望は自宅で最期をとの事でしたが、とても私と妻では介護が難しく、悪いとは思いましたが特別養護老人ホームへの入所を数か所申込をしました。

当然すぐには入所は出来ないのですが、一つの施設が実情を考慮して、入所前の面接をしていただけるという事になりました。

そしてその面接を受けた翌日、父は天国へ旅立ちました。面接の意味は父は分かっていなかった様ですが、私には父が「施設には行きたくない。もうここいら辺が潮時か。」と思ったのではないかと思われて仕方ありません。

結果的には、自宅で最期を迎える事が出来たので良しとするべきかもしれませんが、私には、もっと父に好きな事をしてやれなかったのかと悔いが残ります。そして自宅での介護、見守りの難しさも感じました。

大正8年生まれの父、97歳で人生の幕を閉じました。

ちちのみの 父を送りて 涙せる 不孝の倅 許し給えり
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